思わず震え上がってしまう恐ろしい花言葉をもつ花が、意外とあるんです
前回はチューリップの怖い花言葉について記事を書きましたが…
今回は怖いを超えて本気でヤバイ意味の花言葉を持つお花についてご紹介します。
怖い花言葉の花と聞くと黒バラや黒ユリを思い浮かべる方は多いかな?と思いますが…
可愛らしい花が意外にも恐ろしい花言葉を持っていたりするんですよね。
というわけで、私の独断と偏見ですが、怖い!と思う順にランキング形式で発表させて頂きますね。
一番最後に、番外編も用意してありますので、どうぞ最後までご覧ください。
もくじ
怖いどころか本気でヤバイ花言葉の花たち
- 黒ユリ 「呪い」
- スイレン 「滅亡」
- ロベリア 「悪意」
- 黒バラ 「恨み」「憎しみ」
- トリカブト 「復讐」
- オトギリソウ 「恨み」
- クローバー 「復讐」
- アザミ 「報復」
- スノードロップ 「あなたの死を望みます」
- マンサク 「呪文」
なかなかすごいラインナップですよね!?
スノードロップは名前と見た目のかわいらしさに反して「死を望む」、クローバーは幸せのイメージが強いのに「復讐」だなんて。
それぞれの写真と一緒に、もう少し詳しくご紹介しますね。
1.クロユリ
怖い花言葉:呪い
私はこの「呪い」が一番怖い花言葉だと思いました。
背筋に冷たいものが這い上がってくるような、じっとりしとした、黒い怨念みたいなイメージ。(ジャパニーズホラー映画の影響かしら?)
クロユリの花言葉の「呪い」は、戦国時代のある伝説に由来すると言われています。
戦国時代、越中(富山県)を収めていた佐々成政という武将がおりました。
彼には早百合(さゆり)という名前の美しい側室がおりましたが、早百合が他の男と密通しているという噂が流れます。
早百合は成政に一途でいたのにも関わらず、成政はその噂を信じ、早百合を惨殺してしまいました。
死の間際、早百合は「立山にクロユリの花が咲いたら佐々家は滅亡する」と呪いの言葉を残したといいます。
2.スイレン
怖い花言葉:滅亡
スイレンはとても美しい花で、「清純な心」「純粋」など、清廉なイメージの花言葉が多いです。
また、朝咲いて夕方閉じるその姿から、古代エジプトでは太陽のシンボルとして大切にされていた花でもあります。
そんなスイレンの隠された花言葉が「滅亡」。
これはギリシャ神話やヨーロッパの伝説に由来すると言われています。
- 身分違いの恋のため、英雄ヘラクレスに捨てられてしまったニンフが、悲しみのあまりナイル川に身を投げてしまい、スイレンに生まれ変わった。
- スイレンの花の下には魔物が潜んでいて、美しいスイレンを摘み取ろうとすると、魔物が現れ水底に引き込まれてしまう。
- 美しい妖精ニンフが水辺に現れた若い男性を誘惑して水中に引きずり込む。
スイレンの「滅亡」とは、文字通り自分の身の破滅のことなのですね。
(※ 子供たちが池や沼など、危険な水辺地帯で事故に合わないように作られた話であるという説もあります)
スイレンの学名『Nymphaea(ニンファエア)』は水の妖精ニンファ(Nympha)からつけられたと言われています。
ニンファは若く美しい女性の姿の妖精とされていて、美しい花を咲かせるスイレンにピッタリの名前ですね。
3.ロベリア
怖い花言葉:悪意
和名は瑠璃溝隠(ルリミゾカクシ)。
「いつも可愛らしい」「謙遜」など、可憐で控えめなイメージの花言葉が多いロベリア。
瑠璃蝶草(ルリチョウソウ)という別名もあり、その名の通り蝶々のような小さな花の形が特徴の、春のお花です。
こんなに可愛らしい花からなぜ「悪意」や「敵意」などという怖い花言葉が生まれたかというと、理由はどうやらロベリア自体にあるようで…。
ロベリアには、ロベリンというニコチンに似た毒性物質が含まれます。
誤って食べてしまうと、嘔吐や下痢、痙攣、眩暈や呼吸麻痺などを起こす可能性があります。
可憐な見た目とは裏腹に強い毒性を持つことから、この花言葉がつけられたと言われています。
4.黒バラ
怖い花言葉:恨み・憎しみ
薔薇は色や種類も豊富で、「愛情」「情熱」「美」「感謝」などポジティブな花言葉がたくさんあります。
その中でも異彩を放つのがこの黒バラ。
黒バラといっても私たちが想像する「黒」ではなく、黒みがかった濃く深い紅色のバラです。ベルベットのような質感の花びらで、とても上品で高級感があります。
お店で売られている漆黒のバラは、黒く着色したもののようです。
● 恨み
● 憎しみ
● 永遠
● 決して滅びることのない愛
● あなたは私のもの
「永遠」「決して滅びることのない愛」などポジティブな意味にとらえることも出来ますが、「恨み」「憎しみ」「あなたは私のもの」という花言葉もあるので、どちらかというと愛憎渦巻いているイメージがあります。
愛にまつわる暗い感情はとても強力で怖いので、私は黒バラを4位に選びました。
5.トリカブト
怖い花言葉:復讐
とても有名な毒草の一つ。種類によって紫、白、ピンクなど、烏帽子に似たような綺麗な花をつけます。
花の形が兜に似ていることから「騎士道」「栄光」のような誇らしい花言葉もあるのですが、やはりその強力な毒性から「復讐」「あなたは私に死を与えた」という怖い花言葉のイメージが強いです。
● トリカブトは冥府の入り口を守る番犬ケルベロスの涎から生まれた
● 魔術の女神ヘカテーの支配する花とされ、ヨーロッパでは庭に埋めてはいけないと言われている
トリカブトの名前の由来には、花の形が舞楽衣装の一つである鳥兜(とりかぶと)に似ていることという説や、鶏のトサカに似ているから、という説があります。
6.オトギリソウ
怖い花言葉:恨み
弟を切る草と書いてオトギリソウ。名前だけでヤバイ雰囲気が伝わってきますね。
ですが、名前の怖さとは裏腹に、人間や家畜にも使われていた薬草(傷薬や止血)でもあるんですね。
黄色の可愛らしい花を咲かせるオトギリソウですが、花びらに小さな黒い斑点がついています。
オトギリソウ(弟切草)の名前の由来となった逸話を知ったら、この黒い斑点ですら、飛び散った返り血に見えて…くるかも?
ある鷹匠の兄弟の家には、門外不出の秘密の薬がありました。その薬を塗ると、怪我をした鷹がたちまち治るという、とても良く効く治療薬です。
仲間たちはどうやって治療しているのか不思議に思い、兄から秘密を聞き出そうとするのですが、兄は誰一人に教えることなく口を噤んでいました。
そこで、仲間たちは弟の方に詰め寄ります。弟は秘密を漏らしてしまい…
激高した兄は、弟を切り殺してしまいました。
この他にもいくつか説があるようですが、共通しているのは「秘密」を漏らしてしまい弟が切り殺されてしまった、というところ。
「秘密」はオトギリソウの花言葉の一つで、他にも「迷信」「敵意」など、決して他人には贈れないような言葉が並んでいます。
7.クローバー
怖い花言葉:復讐
幸運を運んでくれるイメージの強いクローバー。
クローバーは葉の枚数で花言葉が違います。それぞれポジティブな意味が多いですね。
クローバー全体では「幸運」「私を思って」「約束」という花言葉になります。この中に復讐も含まれるのですが…。
クローバーの他の花言葉である「私を思って」「約束」が守られない(裏切られる)と「復讐する」という解釈がされているようです。
また、日本では幸運の象徴である四つ葉のクローバーですが、この四つ葉が悪い意味で十字架をイメージさせるという考えもあり、「復讐」という花言葉が生まれたという説も。
8.アザミ
怖い花言葉:報復
スコットランドの国花であるアザミ。
鮮やかで明るい色の花とは裏腹に、鋭いトゲを持つのも大きな特徴です。
そのためか「厳格」「独立」「独り立ち」など、人を遠ざけるようなイメージの花言葉も多くあります。
アザミの怖い花言葉と言われている「報復」はスコットランドの伝説に由来するものでした。
ノルウェー軍がスコットランドに侵攻してきた時のこと。
ノルウェー軍はスコットランド軍が寝静まった頃に夜襲をしかけていたのですが、その侵攻ルートにアザミの花が群生していたのでしょう。暗闇で足元のアザミに気付かず、鋭いトゲによってノルウェー軍の兵士が叫び声を上げてしまいました。
そのため夜襲は失敗に終わり、敵から国を守った花として、スコットランドを象徴する花になったと言われています。
9.スノードロップ
怖い花言葉:あなたの死を望む
和名は待雪草(マツユキソウ)。
純白の雪から露がひとしずく落ちたような形の、可憐な花をつけるスノードロップ。本来の花言葉は「慰め」や「希望」などのポジティブな意味です。
ですがヨーロッパの一部の農村地域の古い言い伝えでは、スノードロップを家に持ち込むと不幸が訪れるとされ「死の象徴」として忌み嫌われていました。
恋人の亡骸を見つけたケルマが遺体の上にスノードロップを置いたところ、彼は目覚めることなく雪の片になってしまいました
「あなたの死を望む」というのは、この伝説の死の象徴というイメージと、スノードロップの花言葉の一つである「希望」が合わさったものとされています。
とにかく見た目が可愛らしいですし、「希望」や「慰め」という、元気のない友人に贈りたい花言葉もあるので、スノードロップをプレゼントにしたい場合はお花屋さんで相談してみると良いかと思います。
10.マンサク
怖い花言葉:呪文
パッと弾けたような、面白い花の形をしているマンサク。「神秘」「魔力」という花言葉もあります。
マンサクの英名は「Japanese witch hazel」(魔女のハシバミ)といい、全体的に魔法を思わせるような、ややファンタジックなイメージの花言葉が多いですね。
これはアメリカの先住民たちがマンサクには神秘的な力があると信じていて、マンサクの枝等を占いに使用していたことに由来すると言われています。
呪文というのも、禍々しいというよりは神秘的な意味の花言葉なのですね。
和名は「万作」「満作」という、縁起が良さそうな名前です。
春、マンサクは山で一番早く咲くことから、「まず咲く」「真っ先に咲く」が訛ってマンサクになったという説があります。
また、多数の花を咲かせるので、作物が豊かに実り収穫が多いことを意味する「豊作万年」から名前がつけられたという説もあります。
【番外編】ある意味怖い・ヤバイ花言葉を持つ花
花言葉から連想されるイメージ通りの怖い意味だったり、思っていたよりポジティブな意味だったり、調べていてとても面白かったです。
それでは最後に、番外編をご紹介させて頂きますね!
チューベローズ
花言葉:「危険な快楽」
白くふっくらとした形の花をつけるチューベローズ。
甘く魅惑的な香りのするチューベローズは「月下香(ゲッカコウ)」とも呼ばれ、夕方以降、さらに香りが強くなるんです。
「官能的」や「危険な関係」など、恋の火遊びをイメージさせる花言葉が並び、ある意味怖いわ~と思ったので番外編として選ばせて頂きました。
名前にローズとつきますが、バラとは関係ないお花です。
チューベローズの名前の由来は学名「tuberosa」を英語読みしたものなのだとか。
アサガオ
花言葉:「私はあなたに絡みつく」
アサガオ全体の花言葉でも、色別の花言葉でも「愛情」「固い絆」「冷静」「安らぎに満ちた気分」など、ポジティブな意味が多いアサガオ。
そんな中、アサガオのツルが支柱に絡みつきながら成長していく様子から「私はあなたに絡みつく」という怖い(嫌な?)花言葉もあるんですね。
依存性やストーカーを連想させる、背筋が寒くなるような花言葉だなぁと思ったので、こちらにご紹介させて頂きました。