7月に入ると、スーパーには土用の丑の日の日付を知らせる幟と共にうなぎコーナーが作られますね。
私の夫はうなぎが好きなので、この時期に一緒にスーパーに行くとウキウキとうなぎを眺めています。
うなぎには栄養たっぷりなので精をつけて夏に負けないように、という理屈はわかるのですが、うなぎが一番脂が乗って美味しい季節は冬と言われています。なぜ暑い時期にうなぎを食べるのがスタンダードになっていったのでしょうか。
今回は土用の丑の日にうなぎを食べるのはなぜなのか、調べたことをシェア致しますね!
土用の丑の日にうなぎを食べる理由
この理由には諸説あるようですが、一番有名なのは、江戸時代に夏には売れないうなぎ屋さんを助けた仕掛け人がいるという説です。
うなぎはとっても栄養価が高い食べ物ですが、天然のうなぎの旬は秋~冬。産卵や冬眠のため栄養をたっぷり摂って脂がのった、一番美味しい時期です。
旬ではない上に味がこってりしたうなぎは、夏場には全く売れなかったのだそう。
うなぎの養殖が始まったのは明治に入ってからなので、それ以前は天然のうなぎですね。
なので時期によって、ずいぶん差があったのではないしょうか。
とはいえ、夏場ずっと閑古鳥が鳴いているようでは、うなぎ屋さんも困ってしまいますよね。
そこでうなぎ屋さんは、知人の平賀源内に相談したのだそうです。
平賀源内といえば、医者であり、蘭学者であり、発明家であり、天才・異才と呼ばれた人物。
彼がうなぎ屋さんにアドバイスし、店頭に『本日 土用の丑の日』と張り紙をしたところ大繁盛!これを見た他のうなぎ屋さんも真似をして、土用の丑の日にはうなぎ、と定着していったのだそうです。
日本には昔から土用の丑の日に『う』のつく食べ物を食べて暑気払いをする習慣があったのそうなので、栄養豊富なうなぎは食い養生としてもちょうど良かったのかもしれませんね。
うなぎは栄養の宝庫
うなぎには、
● 良質なたんぱく質や脂質
● 抵抗力を高めたり疲労回復に効果が高いビタミン類
● 骨や歯を丈夫にするカルシウム
等々、色々な栄養が豊富に含まれています。
暑さに負けないよう、スタミナをつけるにはもってこいの食材ですね!
そして夏に負けないようにうなぎを食べるということに関して、なんと日本最古の和歌集『万葉集』にも登場しています。
友人が夏負けして痩せてしまったことを心配した大伴家持が、夏痩せ防止にうなぎを食べるよう勧めた歌を掲載しているんですね。
うなぎが滋養強壮に良い食べ物だということは、古くから知られていたのですね。
冬が旬のうなぎを食べる『寒の土用の丑の日』
前述した通り、うなぎの旬は秋~冬。
この時期のたっぷり脂がのった美味しいうなぎを食べてもらおうと、うなぎの町・長野県岡谷市では1月の土用の最終の丑の日を『寒の土用の丑の日』として、PR活動をされているそうです。
後記
土用の丑の日にうなぎを食べる理由は、
● 平賀源内が仕掛けて、夏のうなぎを繁盛させた
● 古くから土用には「う」のつく食べ物を食べて暑気払いをする風習があった
今年は早い時期から変に暑かったり、かと思えば10℃以上も気温が落ちたり。
エアコンの調節も難しいし、体がついていかなくて調子を崩しやすいですよね。
こんな時こそ、消化に気を付けながらもしっかり栄養をとって、夏を元気に乗り切りたいです。
私も経験がありますが…
夏バテや熱中症は、1日で回復しないことも多いので気を付けたいですね。