日本で最初にハロウィングッズの販売に力を入れたのは、原宿のキデイランド。
今より約50年も前の、1970年代だったそうです。

1983年に初めて開催されたハロウィンイベントも、同じくキデイランドが主催されています。

母にっこり

「日本でハロウィンが始まった」のは原宿キデイランドからと言われているんですね。


では定着したのはいつからか?となると、一般家庭にハロウィンが浸透した頃と考えられます。
その理由として、

テーマパークや地域でのパレード
商業戦略
日本独自の文化
SNSの普及

などが挙げられます。
それぞれを見ていきますね。

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テーマパークや地域でのパレード

日本のハロウィンのことを調べると、必ず出てくるのがこの二つ。

東京ディズニーランド

カワサキ・ハロウィンパレード

東京ディズニーランドが火付け役!

誰もが知っている夢の国・東京ディズニーランド。

仮装した女の子たちのイラストディズニーランドで初めてハロウィンイベントが開催されたのは、1999年10月31日でした。

この時は『トワイライトパレード』という名で、約400人が仮装して、ディズニーキャラクターと園内をパレードをしたそうです。

当時は10月31日限定のイベントだったそうですが、現在、ディズニーランドのハロウィンイベントは9月中旬から10月末までの、入園者は仮装OK(フル仮装は期間限定/2022年9月14(水)~10月31日(月))の超人気イベント。

ディズニーハロウィンが好きすぎて、この時期だけを狙ってパークに来る人もすごく多いのだとか!

日本一有名なカワサキ・ハロウィンパレード

カワサキ・ハロウィンパレードは、10万人の人出を超える超ビッグパレード

1997年に初めて開催され、当初300人だった参加者は、あれよあれよという間に膨れ上がり、余りの人気ぶりに2005年からは事前申し込み必須&定員制になりました。

カワサキ・ハロウィンパレードは参加者の仮装レベルが高すぎて、見ているだけでもワクワクしてきます。

2019年のパレードの様子を撮影した動画を見つけました♪

※ 川崎ハロウィンは2021年で終了の公式発表がありました。

この他にも、2001年に開園したUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)では、翌2002年にハリウッド・ハロウィーンというハロウィンイベントを開催しています。

近年では『ハロウィーン・ホラー・ナイト(18:00~)』を開催し、15周年にあたる2016年は、『やり過ぎ!』なゾンビの大群に襲撃されるエリア(ストリート)に、超怖い純国産のジャパニーズ・ホラー・エリア、R15の最凶最悪な強要型メイズなど、ホラーに特化したアトラクションでパーク内は絶叫の嵐!

怖いけど楽しい!と年々人気が高まり、2015年の10月はディズニーランドを超える入場者数を記録したのだとか!

ちなみに2022年の今年は、3年ぶりにフルラインナップで『NO LIMIT! ハロウィーン』を開催中です!

母にっこり

話が横道にそれてしまいました!

このようにディズニーランドだけではなく、西側の大きなテーマパークでもハロウィンイベントが開催されたことで、日本のハロウィンの認知度が増していったようです。

商業戦略である

ハロウィンのクッキーこれに関しては、みなさんうすうす気付いていることかと思います。
バレンタインや(日本の)クリスマスも商業戦略ですものね・・・。

でも、街がバレンタインやクリスマスの飾り付けをされていると、見ているだけでもテンション上がるし、限定のチョコやスイーツは美味しいし、経済効果はあるしで、良いことだらけ。
(私たちのデメリットは、うっかり財布のひもが緩むこと・・・でしょうか)

お金を使うなら、楽しい方がいいかなーって思いますもん。
楽しんだもの勝ちとも言いますしね♪

というわけでこの章ではこの二つをご紹介します。

日本で初めて行われたハロウィンのパレードは商業戦略だった

季節もバッチリ、誰でも気軽に参加しやすいハロウィンは、食品・サービス業が参入しやすい

原宿表参道が日本初!

先ほどカワサキのハロウィンパレードをご紹介しましたが、実は日本で一番古いハロウィンパレードと言われているのは、1983年に原宿のキディランド(タカラトミーのグループ企業が運営する雑貨屋さん)が行った『ハローハロウィーン・パンプキンパレード』

これは、ハロウィン関連の商品の販促のために始めたパレードだと言われています。

当初は100人ほどの参加者が集まり、仮装して原宿表参道の歩行者天国を練り歩いたのだとか。

現在では、仮装した参加者約1000人が集まる大規模なパレードになっています。事前に有料の参加証が必要なのは、参加自由にしてしまうと人数が集まりすぎて収拾がつかなくなるからでしょうね。

ちなみに周辺施設ではハロウィン限定メニューを出しているお店が多く、集まった人たちの目と舌を楽しませているのだとか!

※「原宿表参道ハローハロウィーンパンプキンパレード2022」は現時点で実施予定とのことです。

食品産業、サービス業が参入しやすい

ハロウィンのお菓子例えばお菓子。ハロウィンにはキャンディーなどの、シンボルとなるお菓子がありますし、市販されている『いつもの袋菓子』もパッケージをハロウィンデザインに変えるだけで、目を惹きますよね。

また『いつものお菓子』のハロウィン限定味なども多く開発されていて、買う気がなかったのについつい手にとってしまうこと、ありますよねぇ♪

お菓子だけではなく、飲食店なども『ハロウィン限定』のメニューを出したり、ショップ店員が仮装して子供にお菓子を配る(子供の気を引いて親の目を引き、商品を認知されやすくする)など、アイディア次第でどの産業の人も参入しやすく、経済効果UPを狙えるんです。

このようにハロウィンイベントに参入する企業が雪だるま式に増えていって、1000億円を超える市場が出来上がったとも言われています。

食品や飲食店が参入しやすい、というのはやはり大きいですよね。食は文化と直結していますし。

私が「ハロウィンだな~」って思うのは、スーパーなどでハロウィン限定パッケージのお菓子を見かけた時ですもん。袋菓子なんて全国どこでも売っているものだし、やっぱり認知しやすいなって思います。

この他にも、ハロウィンが秋のイベントとして定着した理由として、9~10月は日本にはちょうど、他に大きく盛り上がれるイベントがない時期というのがあります。

例えば・・・

7~8月⇒お盆・お中元などを含む夏季商戦(夏物セールも始まる)

11~12月⇒お歳暮やクリスマス、大晦日・正月に向けた年末商戦

9月10月に何があるかって言ったら、お月見? 運動会?

どちらも昔からあるものですが、お月見は個人の自宅で楽しむ!という感じだし、運動会は幼稚園~小学生の子供がいないお家には余り関係がありませんよね。

イベント的にも経済的にも、ぽっかり穴が開いていた時期だったんですね。

そこにうまい具合にハロウィンを日本風にアレンジし、娯楽化・商業化させて組み込んだ、というのがハロウィンが広まった大きなポイントの一つと言われています。

母笑顔

もともとあった『〇〇〇〇文化』も影響していますね。

日本独自の形に変化している

もともとはサウィン祭と呼ばれる、古代ケルト民族の宗教的行事だったものが、キリスト教に侵攻され、吸収・改変されて世界的に有名になったのが今のハロウィンだと言われています。

現在でもスコットランドやアイルランドでは元々のサウィン祭の流れを継いでいたり、アメリカでもハロウィンをやらない地域もあります。

そのハロウィンが日本に伝わる中で、更に日本風にアレンジされているのが、現在の『日本のハロウィン』ですね。

日本独自の文化として、前からあるけど誰もが入っていけるカテゴリではなかったのが、

コスプレ文化

テレビでの秋葉原などの特集では、当たり前にメイドさんのコスプレした可愛らしい女性が出て来てましたが、多くの方に一般的なものとして受け入れられるにはちょっと・・・という感じでしたよね。

そんな中、ハロウィンには、

魔女やかぼちゃなどのシンボル、ハッキリとしたイメージカラー
年齢性別問わず誰でも参加しやすい

という特性があります。
更に、

個人というよりは、地域が積極的に動く
敷居が低いので、気軽に非日常感を味わえる

というように地域が『場』を提供してくれるので、誰もが気軽に参加しやすい雰囲気なんですね。
これは前章でご紹介した商業戦略があるからかなーと思いますが。

でも『仮装してパレードしよう!』というイベントを大体的に宣伝していたら、友達と一緒に行ってみようかなとか、子供に仮装させて連れていってあげようかなー、という気になりますよね。

母笑顔

我が子たちの仮装姿はとっても見たいです!

このように地域の後押しと、コスプレを受け入れやすい文化もあって、誰もが参加しやすいイベントとしての『日本のハロウィン』が出来上がっていったようです。

日本のハロウィンと欧米のハロウィンの違いは?

日本のハロウィンが老若男女問わず楽しむイベントだとすると、欧米のハロウィンは『子供』が主役です。

魔女やオバケに仮装した子供たちが、玄関先にジャック・オー・ランタンを飾ってある家を訊ね、『トリック・オア・トリート(お菓子をくれなきゃイタズラするぞ)!』と家主にせまって、お菓子をもらうかイタズラをします。

母あわわ

イタズラ目的の子供たちもいるみたいで、イタズラされたお家はちょっと大変そうです。

なので、大人も仮装して盛り上がる日本のハロウィンは、欧米の方からすると異様な光景に映るのだそう。

ですが近年では、仮装してパーティーする大人たちも増えているのだとか。

SNSの普及

こんなハロウィンをしたよー、と写真付きでSNSに投稿する方も多いですよね。

それを見た人たちが、
● 楽しそうだから私もやってみよう!
● もっと凄いコスチュームを作って投稿しよう!
など、半ば競うようにして広がっていった、という面もあるようです。

根っからのモノグサな私ですら、子供がいる今は、SNSでハロウィンパーティーの様子を見たら、ウチもやってあげようかなーって思っちゃいますもん。マメなタイプの人、衣装を作るのが好きな人、お祭り好きな人なら尚更ですよね!

また、フェイスブックやインスタグラムなどが普及する中で、日本のハロウィンの様子がリアルタイムで海外の方々に見てもらえるようになりました。

日本のハロウィンパレードなどでの仮装コスチュームは世界的に見ても非常にレベルが高いようで、

日本製のハロウィングッズは品質が良い
イベントの楽しい雰囲気を好ましいと思ってくれる

と、意外にも『日本のハロウィン』という形で海外の方には伝わっているようですね。
この時期を狙って日本に観光に来る人が増えているのだとか!

(もちろん、賛否両論あると思います。ハロウィンの起源は宗教的な意味合いが強いので・・・。)

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後記

ハロウィンが日本で定着したのはいつからかまとめると、

まとめ

● 1983年に原宿のキディランドが行ったパレードが日本初のハロウィンパレード

● 1997年には川崎でハロウィンパレードが開催される

1999年に始まったディズニーランドのハロウィンイベントが火付け役

● 2002年からはUSJでもハロウィンイベント開催!

2011年頃(ハロウィン市場推計560億円)には食品産業がドンドン参入し、飲食店や家庭の食卓も徐々にハロウィン色が濃くなる

● SNSなどの普及でハロウィンの情報が一気に広がった

テーマパークでのハロウィンイベントが年々盛り上がるにつれ、メディアでの露出も増えて一般に認知されていき、更に食品産業が参入したことで家庭でも気軽にハロウィンの味や雰囲気を取り入れられるようになった、という形ですね。

火付け役となったハロウィンイベント(ディズニーランド)が初めて開催されたのは1999年ですが、一般家庭にまで「ハロウィン」が行き渡り始めた頃が定着したと言うのにふさわしいかな、と思います。

ハロウィンが正確に何年から定着した、というのはありませんので、このあたりの感覚は人によって違うかなとも思います。

母笑顔

私の感覚だと…ハロウィンのお菓子や食べ物を買って食べるのが当たり前になった2010年代半ば~でしょうか。

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